IR活動が優良な企業に投資しよう

IRとは何か?

IR(Investor Relations)とは、企業が投資家に対して、財政状態や経営成績など投資に必要な情報を提供する活動を総称していいます。法律で定められている情報のほかに、投資に役立つ任意の情報を提供することで、投資家に企業のことをもっとよく知ってもらえるようになります。

逆に、いくら企業の経営成績がよくても、それが投資家の間にうまく広まっていかなければ、株価の順調な上昇はみこめません。なので、投資家にとって企業がIR活動を積極的に行っているかを確認することも銘柄選定に必要な作業となります。

 積極的なIR活動の例

企業が行う積極的なIR活動には下記のものがあります。

  1. 決算説明資料を作成する
  2. 企業説明会を開催する
  3. 中期経営計画を開示する
  4. 月次情報を出す
  5. ニュースリリースを的確に出す
  6. ウェブサイトを充実させる
  7. 業績予想とその変更を適正に伝える

以下、説明していきたいと思います。[adsense]

決算説明資料の作成

決算説明資料とは、決算短信や有価証券報告書を補足する決算説明資料です。

決算短信や有価証券報告書は、ひな形が決まっていますが、決算説明資料は自由な様式で作ることができますので、決算短信や有価証券報告書に比べて、より見やすく、わかりやすく企業の状態について説明することができます。決算説明資料があると、投資家にとって企業の状況を理解しやすくなるため、これを作成している企業はIRに積極的だといえるでしょう。

bell

企業説明会の開催

投資家やアナリストに直接企業の状況を説明する企業説明会を開催している企業もあります。説明会のいいところは、質疑応答があること、説明担当者からその企業の雰囲気をつかめることなどでしょう。より広範な人に見てもらえるように、ウェブを通じて企業説明をしている企業もあります。

中期経営計画を開示する

企業はたいてい、数か年ごとの中期計画を作成しています。中期経営計画がわかると、投資家はその企業が、今後どういう風に成長していくつもりか把握できますので、中期経営計画は開示しないよりも開示している企業の方がIRが優良だといえるでしょう。

 月次情報を出す

小売、飲食、アパレルなどの職種の企業は、月次の売上などの情報を出していることがあります。月次情報から企業の売上の予測ができますので、月次情報を出している企業は、IR活動に積極的だといえるでしょう。月次情報についてはこの記事もご参考ください。

 ニュースリリースを的確に出す

企業の経営活動に関するニュースがウェブサイトで報告されていると、投資家は企業がどんなことをしているか把握できます。新製品や新技術の開発、新店舗の出店などのニュースリリースが積極的に出すことは、IR活動を充実させていることになります。

imprint

ウェブサイトを充実させる

現代では、企業について調べる時にウェブサイトを見ることが一般的です。企業の情報をしっかり記載し、ウェブサイトを充実させることは間接的なIR活動だといえるでしょう。

また、ウェブサイト上の投資家向けページが充実しているとIR活動に熱心だといえるでしょう。過去のIR資料や財務ハイライトがあると良いと思います。

業績予想とその変更を適切に伝える

企業が業績予想を変更した場合、上方修正や下方修正を出します。しかし、企業によっては、過度に保守的な見積もりをして、業績予想の修正をなかなか出さないところがあります。上方修正がでることは、株価が上がるきっかけとなりやすいので、業績予想の修正を企業が的確に出すことは投資家にとってとても大切です。

また決算短信では、次期の業績予想を企業は開示しますが、この業績予想が過度に保守的なものだと株価はあがりにくくなってしまいます。強気すぎず、保守的すぎない予想を出すのがよいIR活動だといえるでしょう。

information

 第三者機関の企業IRへの評価

日本証券アナリスト協会、日本IR協議会は、IR活動が優良な企業を表彰しています。ここで表彰された企業のIR活動を見て、よいIRとはどんなものか知るきっかけにするといいと思います。

最近表彰された企業のIRページにリンクを貼りましたのでご参考ください。

日本証券アナリスト協会が高水準のディスクロージャーを連続維持していると認定した企業(平成26年度)

日本IR協議会 2014年度IR優良企業大賞

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする