減収増益銘柄に賭けるのもまた一つの投資法

一般に株式投資では、増収増益銘柄が好まれる。しかし、結局のところ企業価値にとって重要なのは利益なのであるから、減収増益銘柄に投資することも選択肢に入れておくべきだ。

減収増益を達成するのはそれほど難しくない

素人考えかもしれないが、減収増益を達成するのはそれほど難しくない。特に小売や飲食のような複数の店舗を運営している業態ではそうだ。あるいは、複数の事業を行っている企業でもそうである。

複数の店舗を運営している業態の場合、黒字店舗と赤字店舗があるはずだ。減収増益にもちこむのであれば、赤字店舗から撤退すればいい。

複数の事業を行っている企業であれば、黒字事業と赤字事業があるはずで、赤字事業から撤退すれば増益に持ち込める。

減収増益を達成した企業の例

パレモ(2778)

パレモはアパレル企業だが、不採算店舗を退店させることで利益を増やしてきた。

2014年度に362億円あった売上高は2018年度に232億円にまで減少しているが、営業利益は10億円以上増えている。

株価も200円程度から最大700円まで回復した。

キタムラ(2719)

カメラのキタムラも、不採算店舗から撤退し、地域の中の店舗数を適正に保つことで一店あたりの利益を高め、減収増益を達成した。

株価が上昇すると共にTOBで上場廃止へ。

次の減収増益銘柄を予想する

私が減収増益銘柄として注目しているのはニチイ学館(9792)だ。同社は複数の事業を行っているが、下図の決算説明会資料からわかるように黒字事業と赤字事業が混在している。

ニチイ学館セグメント別営業利益

2018年3月期の数字は実績で、2019年3月期の数字は予想である。これをみると赤字事業の保育、教育、セラピーの赤字を減らすことをもくろんでいることがわかる(黒字事業の黒字をさらに伸ばしてもいるが)。

どうしても赤字から脱却できないのであれば、その事業を売却したり撤退してもいいので、ニチイ学館はいつか赤字事業のマイナスを少なくともゼロまで持っていけると思われる。

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