経済危機に対処するには定性的な分析が必要

定期的に襲ってくる経済危機にどう対処するか?

株式投資をやっていると、定期的に「経済危機」がやってくると感じると思います。ここで言う経済危機とは、経済に関する問題だけでなく政治・軍事・天災も合わせた、株価の下落の要因となる出来事のことです。

私たちは株式投資をするに及んで、個別企業について分析し、投資するに値する企業を探し出し投資をしているはずですが、それだけでは上手く勝つことができません。なぜならいくら良い銘柄に投資していても、経済危機がやってきて地合が悪化すると株式は全般的に下落するからです。

経済危機が地合に与える影響は様々です。長期間、ぐずぐずした相場が続くこともあれば、経済危機は一過性のもので、すぐに株価が元の位置に戻ることもあります。

現在直面している経済危機がどのようなものか、下げ相場が長く続くのか、すぐに株価を戻すのか?どのように判断すればいいのでしょうか?

危機の評価は定量分析より定性分析

分析には、定量分析と定性分析があります。

私がここで言う定量分析とは、各種の統計数値を使って、相場の底打ち等を判断する方法です。たとえば、騰落レシオ、新安値銘柄の個数、配当利回り5%超の銘柄の個数、信用評価損の数値などから過去の経済危機において底打ちしたタイミングを参考にして、今回の経済危機の底を探ります。

この方法も有効ですが、この方法を使って底を探らなければならない時は、下げ相場が始まってある程度既に株価の下落が続いている時でしょう。危機が起こった瞬間には使うことができません。

もう一つの定性分析とは、危機の性質がどのようなものか考えるというものです。マクロ経済に深刻な影響を及ぼすのか、経済に対するマイナスの影響はどの程度多数の国・地域に及ぶのか、どのような状態になればこの経済危機は終わるのか?を考えます。

それには、各種のニュースを現代文の正解を探すように正確に読む必要があります。また、過去の似たような経済危機において相場がどのように反応したのかも参考にする必要があります。

危機が深刻なものかどうかの判断に専門的な知識を要する場合もあります。この場合は、頼りになる解説者を見つけることが大切になります。軍事衝突が起こりそうなことが危機の原因であれば、軍事に詳しいコメンテーター、ブロガー、解説者等を探すべきです。原子力発電所がメルトダウンしたというニュースが入ったのであれば、原子力発電に詳しい人を探し出して発言を読むべきです。

定性分析をうまく使えれば、危機の初動で今回の下げ相場が長引くのか、すぐ終わるのか、どの程度の下げになるのかなどを大まかに判断できます。

したがって、株式投資をする際にまず必要なのは定性分析となります。

相場に影響のある諸分野の専門家の意見を日頃からフォローして、誰が頼りになる専門家であるかあたりをつけておくといいでしょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする