各種指標を見て相場の底を探る

下げ相場はどこで下げ止まるか?

2016年は年初からリーマン・ショック時を超えると言われるほどの下げ幅で株価が下がりました。こういった状況の場合、どこで下落が止まるのか知りたくなります。

この記事では、各種指標を利用して、過去の下げ相場ではどの位置で株価が下げ止まったのかを見ていきます。

騰落レシオ

騰落レシオは、上場企業の上がった株の数と下がった株の数の比率です。一般的に過去25営業日のデータを使用した25日レシオを使うことが多いです。こちらのサイトで確認するのがおすすめです。過去の時系列データを見るには、こちらのサイトが便利です。

一般的に騰落レシオは70台で下がりすぎ、買い推奨となるわけですが、きつい下げ相場の場合はもっと小さい数字をつけます。

2006年以降の低い騰落レシオとその日にち

2006/6/13 54.31
2007/8/17 56.62
2008/1/22 52.75
2008/10/10 54.43
2009/11/27 57.68
2012/6/4 59.33
2016/1/21 53.82
2016/2/12 57.74

上記データを見ると、本当にきつい下げでは、騰落レシオは50台まで下がることがわかります。逆にいうと、騰落レシオで見る限り、50台まで下がると底が近いといえそうです。

信用評価損益率

信用評価損益率とは、信用取引のポジションの含み損益率です。マイナスが大きいほど、投資家の信用ポジションの含み損が大きくなっています。

信用評価損益率はこちらのサイトで確認できます。

2006年以降の低い信用評価損益率とその日にち

2007/8/17 -21.49
2008/3/14 -24.32
2008/10/24 -39.65
2008/12/5 -37.51
2009/2/20 -27.93
2009/11/27 -22.17
2011/10/7 -21.08
2012/6/1 -21.63
2016/2/12 -25.76

これを見ると、リーマンショックがいかに厳しい下げだったかがわかります。信用評価損益率で見た場合、当面の底は-20%程度で訪れることが多いようです。ただし、リーマンショック級の下げでは、-30台をつけたこともありました。

裁定買い残

裁定買い残とは、現物買いと先物売りのポジションの残高です。裁定買い残の現物買いポジションは、裁定ポジションが解消された時に売られますので、下げ相場では裁定買い残は小さくなります。

こちらのサイトで過去の裁定買い残の推移を見ることができます。

過去の数値を見ていただけるとわかるように、裁定買い残はその時々で水準に違いがあります。なので、絶対値でいくつぐらいになったら、底入れが近いと分析するのは難しいです。

直近のデータに限って数値を示すと、2015年の夏の下げと、2016年1-2月の下げの時の裁定買い残を見る限り、裁定買い残が2兆円以下になると相場の底が近いようです。

日経平均ボラティリティ・インデックス

日経平均ボラティリティ・インデックス(以下、日経VI)とは、日経平均が今後どれくらい激しく動くのかを予想した数値です。一般的に下げ相場になると、高くなります。

日経VIのデータはこちらにあります。

過去のデータを見る限り、一般的には日経VIが40程度になると下げ止まっています。しかし、リーマンショック時は90台、東日本大震災時は60台を記録しました。

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