広く横断的に上場企業を理解するために四季報を読むことは有益だ。
四季報は四半期ごとに出版されているが、いつ読むのがもっとも儲けにつながるのかといえば、私は春号(3月発売分)だと思う。
なぜなら上場企業の多くは3月決算であり、3月に発売される四季報が、3月決算企業の来期の業績をもっとも正しく予想しているからである。
4月末から5月中旬にかけて、3月決算企業が新しい業績予想を開示するが、そこで出る数字の見栄えがよく、かつ多くの投資家の予想を超えていれば、株価の上昇を見込むことができる。
企業がのれんを減損したり、リストラをしたり、赤字事業を売却したりして収益改善のためにした努力の結果が翌期の数字に表れることになる。
不勉強な投資家はそうした企業の努力を見逃しているので、膿を出した企業の業績改善を予想できていなかったりする。
四季報の春号を読んでいれば、3月決算企業の新しい業績予想数値に大まかにアタリをつけておくことができる。
こうした理由から、四季報を買うなら3月発売の春号がもっともおすすめである。同様な理由から、3月決算企業の次に12月決算企業が多いので、12月発売の新春号が2番めにおすすめとなる。
もちろん毎四半期読んで勉強するのが最善だが。