初心者が株で稼ぐ

価値と価格の差が投資の利益の源泉だ!

価値と株価の差異を探そう

企業の価値と価格(株価)には歪みがある

株式投資で稼ぐための、とても基本的な考え方を説明します。

企業は、それぞれの経営状況や資産、負債の状況によって価値が異なります。しかしその価値に相応するはずの株価は、実際の価値と異なっていることがあります。投資家は、その「価値と価格の差異」に着目して利益を得るのです。この取引の手法をファンダメンタル取引といいます。ファンダメンタル取引は、数ある取引手法の中で、もっとも安定して長く続けられる取引手法です。[adsense]

なぜ企業価値と株価には差異が生じるのか?

企業価値と株価に違いが生じる原因はさまざまです。以下、考えられるものを挙げていきます。

  1. 企業の価値に関する情報が市場に知れ渡っていない
  2. 市場環境が悪すぎて、あるいは良すぎて企業価値と株価に乖離が生じている
  3. 株が仕手株化した
  4. 投資家が損切りを嫌い、株を塩漬けにするから
  5. そもそも企業価値は明確な数値ではない

一つ一つ説明していきましょう。まず、「企業の価値に関する情報が知れ渡っていない」ですが、企業が自社の情報を開示したり、企業に関するニュースが流れたとしても、すべての投資家がすぐにそれを見るとは限りません。すぐに情報を受け止める投資家もいれば、遅れて情報を受け取る投資家もいます。また情報の解釈の仕方に相違がある場合もあります。このように企業の価値に関する情報は、受け止められるスピードと受け止められ方に差異があります。なので、企業の価値と株価には差異が生じやすいのです。

次は、「市場環境が悪すぎて、あるいは良すぎて企業価値と株価に乖離が生じる」です。市場環境が悪すぎる、というのは市場が恐怖に支配されていて、誰も株を買おうとしないような状況です。どんな企業の株も投げられ、下がってしまいます。たとえば、リーマンショックの際は、多くの投資家が疑心暗鬼にとらわれ、リスク資産から逃避し、株が売られすぎの状態になりました。このようなとき、株価は実際の価値より割安になりがちです。また、市場環境が良すぎるというのは、市場全体がバブルになっているときです。どんなダメな企業の株でも買われてしまいます。このようなとき、株価は実際の価値より割高になりがちです。

次は、「株が仕手株化した」です。実際の企業価値とは無関係に仕手筋は株価を吊り上げることがあります。また、仕手筋が介入していなくても、特定の株が個人の間で人気化し、企業価値よりも高いところまで買われることがあります。余談ですが、仕手筋は株価を吊り上げることはありますが、大量の空売りをしかけて、実際の価値より低い株価まで吊り下げることはほぼありません。

次は、「投資家が損切りを嫌い、株を塩漬けにするから」です。一般に人は損を直視するのを嫌います。損切りは、買値より下がった株を売って、損失を確定させることです。企業の価値が減少し、株価が上がる見込みが少ない場合、本来なら損切をすべきですが、「いつか株価が上がって救われるのを待つ」傾向が大勢の人にあります。このとき、優待があるから損切りしない、と優待が損切りしない言い訳に使われることもあります。とにかく損切りをしない人が一定数いるので、企業価値がさがっても、株価はそれほど下がらないことがあります。

最後です。「そもそも企業価値は明確な数値ではない」です。企業価値の算定方法はさまざまです。また企業価値は、外部環境の変化を受けて刻一刻と変わります。また企業の本来の価値がいくらであるか、人々のコンセンサスがどこかに表示されているわけではありません。なので、各投資家が、変化する環境のなかで、自分で企業価値に当たりをつけなければならないのです。今の株価が企業価値と等しいか等しくないかは、投資家によって意見が異なります。他の人は、今の株価が妥当だという意見でも、自分には安すぎるように思えることがあるのです。どの投資家の意見が正しかったかは、その後の株価の動きを見て判断するしかありません。

価値と価格(株価)の差をみつけて株で稼ごう!

さきほど「企業価値は明確な数値ではない」と書きました。それでも企業の本来の価値を自分で分析し、株価が割安だと思えるものを買っていくことを続けていくうちに相場観が鍛えられてきます。企業の価格(株価)が、価値に比べて安いと思う場合は買って、価値と株価がふさわしい水準になるのを待ちましょう。あるいは、少し上級編ですが、企業の株価が本来の企業の価値に比べて高いと思う場合は、空売りをして株価が本来の価値にふさわしい水準まで下がってくるのを待ちましょう。最初はうまくいかないこともあるでしょうが、経験を重ねることで、成功する確率が失敗する確率を上回るようになっていくものです。チャレンジしてみてください。

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